【世界自然遺産】知床ってどんなところ?【前編】
みなさん,知床ってどんなところかご存知でしょうか??
名前は聞いたことあるけど。。
自然がすごそう。。
世界遺産だし綺麗なところなんだろうけどよく知らない。。
そのような方も多いのではないでしょうか。
かく言う私も北海道に長く住んでいながら,3年前に実際に訪れるまではよく知りませんでした。
世界遺産ですし,テレビ番組などで取り上げられる機会も多いので,名前だけはよく聞いていたんですけどね。
3年前に訪れて以来,大好きとなったこの場所を,この機会に紹介してみたいと思います。
知床ってどこにあるの?
知床というのは北海道の東端,オホーツク海に突き出た半島及びその周辺地域のことを言います。
半島の根元にある斜里町という町から先の,半島地域のことを総称して「知床」と呼ぶことが多いと思います。
知床の何がすごいの?魅力は?
知床は様々な魅力に溢れた場所ですが,知床のすごさ・魅力を一言で言うと,「その手つかずで雄大な自然。そして知床にしか存在しない独特の生態系とその生態循環システム」を挙げることができると思います。
…とは言っても,自然が豊かな場所なんて日本中探せば沢山あるんじゃないの??
はい。私も知床を訪れるまでそんな風に思っていました。私自身,日本国内はほぼ全都道府県を訪れましたし,海外も数十か国訪れ,素晴らしい自然を沢山見て来ています。それでも初めて知床を訪れたときはその雄大な自然と,自然に育まれた生き物たち,そして生命を繋いでいく崇高な営みに触れたときはとても感動したことを覚えています。
知床の豊かな自然
知床五湖
知床峠から見た羅臼岳
海から見た知床峠
ヒグマの親子。運が良ければ、道路脇にいるヒグマを見ることができることも!
エゾシカ。エゾシカやキツネなんかは遭遇率がとても高いです。
冬の流氷の上を飛ぶオジロワシ。
海に沈む夕陽。
知床独特の生態システムについて
知床がその独特な生態システムを形成した要因として,「流氷」「半島中央部の山脈」そして「長く厳しい冬」の3点を挙げることができるように思います。
流氷
知床半島は,北半球における流氷が流れ着く南限とされています。冬の間にロシアなどの北方から流れ着く流氷には,多くのプランクトンが付着しており,海を豊かにし,サケやマスなどの多くの魚,海の生き物たちを育みます。流氷に付着するプランクトンによって大きくなった魚類は,それらを餌とするヒグマやフクロウ,オオワシなどの大型生物たちの命を育みます。やがて大型動物達も亡くなりますが,その死骸は土に還り,森を育み,森の養分は川から海へ流れ,再び海の生物を育んでいきます。一般に「食物連鎖」と呼ばれるものですが,手つかずの豊かな自然が残る知床では,生き物たちが生命を繋いでいくその崇高な営みの気配や息吹を直に感じることができます。
半島中央部の山脈
半島の中央部には,火山活動によって隆起した,2,000m近い急峻な知床連山が走っており,知床半島の景観を独特なものとしています。半島の中央部を急峻な山々が走る,この独特な地形によって,知床半島には海と山,森と川が同時に存在します。海と山,そしてそこに生きる生き物たちが相互に作用し,豊かで,知床にしか存在しない独特な生態系を形づくっています。半島の中央を急峻な山脈が走っているので,知床半島の海岸線はほとんどが切り立った崖となっており,それらの海岸線も海からのクルーズなどで眺めることができます。
長く厳しい冬
知床半島の冬は長く厳しく,深い雪に覆われています。知床を南北に走る横断道路の開通は例年5月頃になるなど,一年の半分以上が冬,と言ってしまっても良いくらいです。この長く厳しい冬が人間の侵入を長い間拒むとともに,厳しい自然環境に適応する独特の生態系を育んできました。
知床で何ができるの?
とは言っても,一番気になるのはそこで何ができるのか,ということですよね!
それについては以下の後編記事にまとめましたので合わせてご覧ください!!